介護予防とは、制度ではなく、予防しましょうと言う投げかけ、行動です。
なるべく完結に、結論を伝えていきたいと思います。
また、今は読む気分ではなくても良いので、振り返るきっかけになれば良いです。
40歳の誕生日を迎えた月から、給与明細に新しい項目が加わります。
「介護保険料」です。
突然始まる天引きに、「まだ先の話なのに、なぜ今から?」と感じた方も多いのではないでしょうか。
介護保険料は、社会全体で介護を支えるための仕組みです。
40歳から64歳までは健康保険料と一緒に徴収され、65歳からは年金から天引きされるようになります。
つまり、私たちは人生の後半をずっと、誰かの介護を支え、いずれは自分も支えられる側になる。
そういう前提で社会が動いているのです。
ここで考えてみてほしいのです。
介護を受ける期間は、人によって大きく違うということを。
日本人の平均寿命と健康寿命の差は、男性で約9年、女性で約12年あると言われています。
この差の期間が、介護や医療のお世話になる期間です。
9年から12年、自分らしく動けない時間が待っている。
そう聞くと、ちょっと立ち止まりたくなりませんか。
介護にかかる費用は、在宅でも月平均5万円前後、施設に入れば15万円から30万円かかることも珍しくありません。
これが10年続けば、数百万から数千万円の負担になります。
そしてお金以上に大きいのが、家族の時間と心の負担です。
パートナーや子どもたちが、自分のために仕事を辞めたり、生活を変えたりする。
本当はそんなこと、誰も望んでいないはずです。
ではどうすればいいのか。
答えはとてもシンプルです。
健康寿命を延ばせばいい。
介護を受けないようにすることはできなくても、介護を受ける「期間」を短くすることはできます。
9年を5年に、5年を2年に。
そのために今からできる、いちばん確実で、いちばんお金のかからない方法。
それが「歩くこと」です。
歩くことは、足腰を鍛え、心肺機能を維持し、認知機能の低下を防ぎます。
特別な道具もジムも要りません。
ただ毎日、自分のペースで歩く。
それだけで、未来の自分と家族を守ることができるのです。
40歳で始まる介護保険料は、「そろそろ自分の体と向き合おう」という社会からのメッセージかもしれません。
60代、70代になってから慌てるのではなく、今この瞬間から。
歩くことは、いちばん身近な介護予防です。
そして、家族へのいちばんの贈り物でもあるのです。
明日もまた、一歩から始めましょう。
次は第79話「介護保険料とは」です。

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