第22話では「30分以上の歩行」を提案しました。 今回は、その2倍。**「60分」**に挑戦してみましょう。
「自分の歩き方研究」の軸は、1kmを何分で歩けるか、です。
1kmを9分〜10分のペースと考えると、60分で歩く距離はおよそ6km〜6.67km。
普段は「距離」から「時間」を測っていますが、 今回は**「60分」という「時間」**を基準に測定します。
まずは60分間、歩き続けることが目標です。 その結果として、歩いた距離もぜひ楽しんでみてください。
30分と60分の差は、単に時間が倍になるという以上のものがあります。30分なら勢いで歩き切れるところが、60分になると「ペースをどう保つか」「途中で疲れない歩き方になっているか」といった、自分の歩きの癖が見えてきます。30分で楽だった姿勢も、60分続けると肩や腰に張りが出るかもしれません。そこに気づくこと自体が、自分の歩き方研究の一歩です。
ホームグラウンドを、60分。 普段は目に留まらなかった景色も、味わってみてください。
最初の20分は体を慣らす時間、20〜40分はリズムが安定してくる時間、40〜60分は体が温まりきって、呼吸も歩幅も落ち着いてくる時間。同じ60分の中でも、前半・中盤・後半で感覚は変わります。その変化を観察するつもりで歩くと、ただの長い散歩が、自分の体を知る時間になります。
水分補給のタイミングや、靴の中の足の状態、汗のかき方も、60分歩くと見えてきます。30分では出てこなかった違和感が浮かんできたら、それは靴やインソール、姿勢を見直すサインかもしれません。
【追記:日常に取り入れるコツ】
会社から最寄り駅までの距離は、何kmありますか? さらに「お隣の駅」から会社までの距離は、どのくらいでしょうか。
毎日でなくて構いません。 週に一回、一駅分を歩いてみる。 そんな変化が、発見を運んできます。
一駅歩くだけでも、おおよそ15〜25分の歩行になります。これを行きと帰りで往復したり、別ルートで遠回りしてみたりすると、自然に60分に近づきます。「60分歩こう」と構えなくても、移動の中に組み込めば続けやすいのです。
電車に乗らない日の景色、いつもの駅の二つ先の街並み。同じ通勤圏でも、足で移動すると見え方が変わります。
季節の変化、朝の空気、夕方の光。60分という時間は、そういうものをゆっくり受け取るのにちょうどいい長さでもあります。
次は、第30話「1km=10分の歩行」です。

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