ケガ予防の中でも、特に優先して伝えたいのが「ふくらはぎ」です。 まずはここを大切にしましょう。
個人差はありますが、私が歩き始めた当初に痛めたのは、ほとんどがふくらはぎでした。
ふくらはぎは、地面を蹴るたびに使われ、体重を支えるたびに使われます。歩く・走るという動作の中で、最も使用頻度が高い部位の一つと言えます。それだけ働いている場所なので、無理をするとすぐにサインを出してきます。
痛めるタイミングはシンプルです。
・少し速く歩いた(走った)時 ・少し長く歩いた(走った)時 ・急に動いた時
そして特徴は「じわじわ来ない」こと。 ある日、急に痛くなります。 さらに厄介なのは、すぐに治らないこと。 回復には2〜3週間かかりました。
2〜3週間というのは、歩き始めの人にとって大きな空白期間です。せっかく身についたリズムが途切れ、再開時にはまた最初から組み立て直すことになります。だからこそ、痛める前の予防が何よりも効きます。
振り返ると、原因ははっきりしています。
「今日は調子がいい」 「もう少し出来そう」
――そんな時に、普段の負荷を少しだけ超えてしまう。 その積み重ねでケガをしていました。
「調子がいい」と感じる日は、実は筋肉や腱が温まりやすく、いつも以上に動けてしまう日でもあります。動けるからこそ、いつもの範囲を超えやすい。気持ちと体の状態にズレが生まれやすい時でもあります。
では対策です。
① 良い時こそ焦らない(無理をしない) ② つま先立ちの練習をする ③ 少し体重を落とす ④ ふくらはぎサポーターを使う
すぐに出来るのは①と④です。 特にサポーターは効果を感じやすく、私は開始2週間で使用し、その後の50km大会まで使い続けました。
サポーターは「治療」ではなく「予防」の道具です。痛めてから巻くのではなく、痛める前から日常的に使う。そのほうが、ふくらはぎへの安心感は大きくなります。
②のつま先立ちは、強い負荷は必要ありません。 毎日コツコツ続けることが大切です。
歯磨きの間や、信号待ちの時間でも十分です。回数より、続けることが効いてきます。
③については、歩く習慣がつけば自然と変わってきます。 運動量が増え、食事量を増やさなければ、体重は少しずつ落ちていきます。
体重が減ると、ふくらはぎにかかる衝撃そのものが減ります。守りの効果として、見逃せないポイントです。
まずは①と④から。 早めに始めておきましょう。
ふくらはぎのケガは、確実に成長を遅らせます。 このケガさえなければ、もっと早く体力は伸びていたと感じています。
次は第26話「膝は正面に出す」です。

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