第90話で当日の食事の流れを書きました。今回はその続きとして、数字で振り返ります。第90話と合わせてお読みいただけると、現場の感覚と数字のギャップが見えてくると思います。
2月1日 タイムラインとカロリー
| 時刻 | 場所・行動 | 内容 | カロリー |
|---|---|---|---|
| 4:00 | 部屋 | おにぎり1個 | 200kcal |
| 5:30 | 部屋 | おにぎり1個 | 200kcal |
| 6:00 | スタート | ― | ― |
| 7:15 | 1箇所目給水所 | 水200cc | 0kcal |
| 8:10 | 第1CP あやまる岬 | 水200cc/豚汁ミニ/塩むすび1個 | 0+60+180kcal |
| 9:00 | 須野ダム | スポーツドリンク200cc | 37kcal |
| 10:00 | 笠利崎・夢をかなえるカメ | バナナ一切れ/スポーツドリンク200cc | 25+37kcal |
| 12:25 | 第3CP まーぐん市場 | スープ100cc/水200cc | 15+0kcal |
| 14:30 | ゴール | ― | ― |
これに加えて、走行中の間食と持ち歩き分があります。
- 間食のラムネ:110kcal
- 携帯したスポーツドリンク250cc:46kcal
- 携帯した栄養ドリンク250cc:120kcal
合計の摂取カロリー、1,070kcal。
作戦の振り返り
作戦はシンプルでした。「栄養が切れる前に補給する」「胃腸に負担をかけない範囲で食事を摂る」。この2点だけ。
ただ、結果的に「食事を摂る」ことそのものが難しかったのが正直なところです。動き続けながら固形物を口に入れるというのは、想像以上にハードルが高い。食欲も湧きにくい。胃腸も疲れ始めている。給水所では「食べたい」と思えるものに出会えなかった瞬間もありました。
そんな中で、ラムネで脳に栄養を送れたことは良かったと思います。ブドウ糖は吸収が早く、頭の回転を保ってくれる。脳の判断が狂うと、足取り・コース取り・ペース配分、すべてが狂い始めます。今回、最後まで判断が大きくブレなかったのは、ラムネの貢献も大きかったはず。「正しい判断をしてくれた」と、自分の脳に感謝しています。
消費カロリーと収支
6:00から14:30の8時間30分の数字です。
- 距離:53.47km
- アクティブカロリー:3,492kcal
- 基礎代謝カロリー:758kcal
- 合計消費:4,250kcal
そして、摂取は1,070kcal。
4,250kcal − 1,070kcal = 3,180kcal 不足
数字にすると、ずいぶんはっきりした赤字です。
「感覚」と「数字」のギャップ
ここがこの回の本題です。
歩行中、私は「先手先手で補給できている」と感じていました。脱水感はなく、パワー不足の自覚もなかった。胃腸も最後まで素直に動いてくれた。体感としては、補給は充分だった、というのが偽らざる感想です。
ところが、数字で見ると3,180kcalの不足。 体感と数字、こんなにずれるのか、というのが第一の驚き。
もっと摂取するべきだったのかもしれません。でも、現場の私は「これ以上食べることは歩行にマイナスになる」と判断していた。重くなる、胃腸が悲鳴を上げる、ペースが落ちる。そう感じていた以上、無理に詰め込むのは正解ではなかったとも思います。
歩行中にこういう計算はできません。だからこそ、終わってから数字を見て「足りていなかったんだな」と気づく。これが第一歩。
この経験をどう活かすか
後半のエネルギー補給は、ミスだったのかもしれません。とはいえ、私には他の経験値がないので、本当の正解はわかりません。「もっと食べていれば後半が楽だったのか」「逆に胃腸を壊して棄権していたのか」、両方の可能性があります。
ただ、こうして数字で具体的に見える化したことで、次に向けた仮説は立てられます。
- 固形物が食べられない時間帯がある前提で、液体でカロリーを稼げる選択肢を増やす(補食用ジェル、エネルギー系のスポドリなど)
- ラムネのような「脳にすぐ届く糖質」をもう少し頻度高く入れる
- 給水所での豚汁・スープのような温かいものは、塩分と気分転換の両面で効くので、引き続き選んでいく
今回の数字は、自分の歩き方研究としては非常に面白い資料になりました。体感に対する「補正値」を1つ手に入れたことは、大きな収穫です。
数字で見ると、具体的にわかる。 面白い。
次回、第92話は「トイレが怖いなあ」です。

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