ピッチは歩数。 ストライドは歩幅。
意識するのは、まずピッチです。
歩く速さは、ピッチ(歩数)×ストライド(歩幅)で決まります。同じ速さで歩く方法は、歩幅を広げる、歩数を増やす、その両方を上げる、の三通り。どこから手をつけるかで、体への影響は変わってきます。
理由は2つあります。
①ケガの予防 ②ブレーキを抑える
まずケガの予防です。
ピッチを意識すると、脚を高く上げなくて済みます。
一歩では感じませんが、長い距離を歩くと数千歩になります。 すると脚の疲労が少しずつ溜まり、バランスが崩れ、無理な動きになりやすい。 それがケガにつながります。
たとえば1km歩けば、おおよそ1500〜2000歩。10kmなら2万歩近くになります。一歩あたりの負担がほんの少し違うだけで、合計の負担は大きく変わってきます。
一歩一歩の負担を減らすこと。 それがピッチを優先するメリットです。
次にブレーキです。
ストライド(歩幅)を広げると、足は体の前方に着地します。 すると体は一度ブレーキをかけ、その後に筋力で前に進むことになります。
歩数が少ないうちは感じません。 しかし距離が長くなると、これが大きな負担になります。
体の真下、もしくはそれより少し前の位置に足を着くと、ブレーキが少なくなります。逆に、頑張って歩幅を広げようとすると、踵から強く突っ込む形になり、毎歩ブレーキを踏みながら進む状態になります。これが脚や膝への蓄積疲労の正体です。
ここまでで、いくつかの要素がつながってきました。
・お腹に力を入れる ・体幹でバランスを取る ・上半身と下半身を使う ・そしてピッチ優先で歩く
体幹で支え、ツイストで運び、ピッチで刻む。これまでの話が、ひとつの歩き方として組み合わさってくる段階です。
ここからは、自分の歩き方を研究する段階です。 覚えるより、慣れるフェーズ。
経験を増やし、 測定を続けていきましょう。
頭で理解した動きも、繰り返し歩く中でしか体には染み込みません。同じ1kmでも、ピッチを意識した日と、いつも通りに歩いた日で、終わった時の感覚が違うはずです。その違いを観察することが、研究の中身です。タイムだけでなく、歩いた後の体の軽さや脚の張り方もメモに残しておくと、後から見返した時に変化が見えてきます。
第20話のまとめです。
・ピッチ優先で歩く ・体幹を使って全身で歩く ・経験と測定を重ねる。
次回は、第21話 足の重心は「前4:後6」です。

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