今回は、 お腹に力を入れたまま日常の動作を行う練習です。
まずは第16話の復習です。 ポイントはひとつ。 鼻から5秒吸う時に、お腹を緩めないこと。
この感覚を保ったまま、日常の動きをしてみましょう。
呼吸編・歩行編で養った感覚を、生活の中の小さな動作にまで広げていく回です。日常の中に練習の場を持ち込めると、わざわざ時間を作らなくても体幹の意識は積み重なっていきます。
おすすめは 階段の登り です。
階段を上る時、 口から5秒吐きながら、お腹に力を入れます。 お腹に力が入ったタイミングで、 腿(もも)を持ち上げてみましょう。
実際にやってみてください。
多くの人は、 階段は 脚の力だけで上がっている と思っています。
しかし実際は、 お腹(体幹)の力が脚の力や体全体の動きに大きく関係しています。
体幹がしっかりしていると、脚を引き上げる時の支点が安定します。逆にお腹が抜けていると、上半身が前に倒れて勢いで段を越える形になり、膝や腰に負担がかかります。同じ階段でも、お腹を意識するかどうかで翌日の脚の張り方が変わってくるはずです。
呼吸のポイントは同じです。
・口から吐く時に、お腹に力を入れる ・鼻から吸う時に、お腹を緩めない
この感覚をつかめると、 体幹をコントロールできるようになります。
すると、 歩行だけでなく日常動作も安定してきます。 体も楽になります。
ぜひ、次の動作で試してみてください。
・階段の登り ・椅子から立ち上がる時 ・床から起き上がる時 ・寝転がった状態から上体を起こす時
すべて お腹に軽く力を入れながら 行います。
椅子から立ち上がる時は、立ち上がる直前にお腹を整えると、膝で押し上げる感覚から、お腹で持ち上げる感覚に変わります。床から起き上がる時や、寝転がった状態から体を起こす時は、お腹の力が抜けていると首や腰に負担が集中します。お腹を支えに使えると、動き出しがスッと軽くなります。
ただし、 100%お腹を緩めない必要はありません。
「緩めない意識がある」 これで合格です。
意識した瞬間に少し力が入る、それで十分です。一日のうち何回意識できたか、を記録するくらいの気軽さで続けるのが続けるコツです。
慣れてくると、 自然とお腹に軽く力が入る状態になります。
そうなると、 歩き方は 脚ではなく体幹で安定する ようになります。
体幹で安定する歩き方は、長く歩いても疲れにくく、ケガもしにくくなります。日常動作の一つ一つが、歩行の練習になっていきます。
次は第19話 「歩行時は上半身と下半身をツイスト」です。

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