前回までで、40歳から介護保険料が始まること、その仕組みについてお話ししてきました。
今回は、いよいよ気になる「実際にいくら払うのか」という具体的な金額のお話です。
あくまでも正確な金額はご自身でお調べ下さい。
まず40歳から64歳の第2号被保険者の場合。
2025年度の全国平均は、月額約6,200円とされています。
ただしこれは事業主負担分と公費を含めた金額です。
会社員の方は勤務先と折半しますので、自己負担はその半分程度。
給与天引きで毎月3,000円前後を払っている方が多いイメージです。
国民健康保険に加入している自営業の方は、前年の所得や世帯人数で決まります。
所得が高ければ高いほど保険料も上がる仕組み。
自治体によって計算方法が異なるので、自分の保険料を確認するなら、お住まいの市区町村のホームページを見るのが確実です。
次に65歳以上の第1号被保険者の場合。
こちらは自治体ごとに基準額が決められ、3年ごとに見直されます。
2024年から2026年度の全国平均基準額は、月額約6,200円となっています。
ただし、この「基準額」はあくまで真ん中の目安。
所得段階によって、実際の保険料は大きく変わります。
たとえば住民税非課税で年金収入も少ない方なら、基準額の0.3倍程度。
逆に高所得の方なら2倍以上になるケースもあります。
国の標準は9段階ですが、東京都中野区のように19段階まで細分化している自治体もあります。
所得に応じて細かく負担割合を変え、公平性を保とうという工夫です。
そして大事なポイント。
介護保険料は一生涯払い続けます。
40歳から払い始めて、65歳でいったん「払う側」から「使える側」に変わりますが、保険料の支払いは続きます。
仮に40歳から90歳まで50年間払い続けたとすると、第2号期間で約150万円、第1号期間で約200万円、合計350万円以上を支払う計算になります。
「結構な金額だな」と思いましたか?
でも考えてみてください。
もし介護保険制度がなかったら、介護費用はすべて自己負担です。
特別養護老人ホームに入れば月額25万円前後。
10年入所すれば3,000万円です。
介護保険のおかげで自己負担1割で済むなら、月25,000円。
払ってきた保険料は、いざという時の「安心の前払い」だったとわかります。
そして、もうひとつ大切なこと。
保険料は所得や年齢で多少変わりますが、「介護を受ける期間の長さ」は自分で変えられます。
歩いて健康寿命を延ばせば、介護を受ける期間が短くなり、結果的に保険全体の負担も軽くなる。
保険料を払う私たち一人ひとりが元気でいることは、社会全体への貢献でもあるのです。
毎日の一歩は、自分の未来への投資。
そして、次の世代への思いやりでもあります。
明日もまた、一歩から。
次は、第81話「90歳で股関節手術」です。

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